HOME>トピックス>注目される再生医療の現場で、幹細胞の培養は非常に重要な役割を果たしています。

私たちの体にある幹細胞とは

私たち人間の細胞は生殖細胞と体細胞で構成され、このうち卵子や精子など遺伝情報を次の世代へと引き継ぐ働きを持っているのが生殖細胞です。それ以外の細胞が私たちの細胞のほとんどを占める体細胞で、人体を維持したり生殖細胞を保護したりする役割を担っています。体細胞には神経や骨格筋細胞のように増殖あるいは再生する能力のない細胞と、自らを複製したり異なる機能を持つ細胞へと分化したりすることができる細胞があります。この複製・分化が可能な細胞を幹細胞と呼び、現在医学の分野ではこれを活用した治療の研究が積極的に進められています。そこでポイントとなるのが幹細胞培養です。

医療での幹細胞の活用と培養の重要性

幹細胞の複製・分化能力を医療で活用できれば、病気や怪我などで機能が損なわれたり失われた細胞を再生したりすることが可能です。ただし実際の治療には、1回あたり数千万から数億個ともいわれる膨大な数の幹細胞が必要となります。活用のためには正常な幹細胞を一度体から取り出して人工的に培養し、大量に増殖させた上で再び体内に戻すことが欠かせません。そこでポイントとなるのが幹細胞の培養です。幹細胞培養は幹細胞を利用した再生医療の核ともいえる存在で、非常に高度な技術と確実な安全性が求められます。実施するには培養のための正しい環境と的確な技術が必要で、同時に確かな衛生性や高い倫理観の確保も重要です。そのため日本では幹細胞培養を行う施設について、設備や人員から技術や安全性まで厳しい審査が法律で義務付けられています。

広告募集中